IQ・知能の用語集
IQ・知能検査でよく使う39語(IQ、偏差IQ、標準偏差、パーセンタイル、偏差値、g因子、流動性知能、CHC理論、WAIS、WISC、項目反応理論、フリン効果、境界知能、ギフテッドなど)を、それぞれ1文の定義と詳しい解説記事へのリンクで整理した用語集です。
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- IQ(知能指数)あいきゅー
- IQ(知能指数)とは、知能検査の成績を同年齢集団の中での位置として表した数値で、現在の主要な検査では平均100・標準偏差15になるよう換算されます。 詳しく →
- 偏差IQ(DIQ)へんさあいきゅー
- 偏差IQとは、同年齢集団の平均からどれだけ離れているかを標準偏差の単位で求め、平均100・標準偏差15の尺度に直したIQのことで、ウェクスラー式などの現代の知能検査が採用しています。 詳しく →
- 比率IQひりつあいきゅー
- 比率IQとは、精神年齢を生活年齢で割って100を掛けた古い方式のIQで、子どもには使えても成人では意味を持ちにくいため、多くの検査で偏差IQに置き換えられました。 詳しく →
- 標準偏差(SD)ひょうじゅんへんさ
- 標準偏差とは、データが平均のまわりにどれだけ散らばっているかを表す指標で、IQでは1標準偏差が15点にあたり、IQ85〜115に全体の約68%、IQ70〜130に約95%が収まります。 詳しく →
- パーセンタイル(百分位)ぱーせんたいる
- パーセンタイルとは、同年齢集団100人中で自分より低い人が何人いるかを表す順位の指標で、IQ115は約84パーセンタイル、IQ130は約98パーセンタイルにあたります。 詳しく →
- 偏差値へんさち
- 偏差値とは、平均50・標準偏差10に換算した得点で、IQとは「偏差値=50+(IQ−100)÷15×10」で対応し、IQ130は偏差値70にあたります。 詳しく →
- g因子(一般知能)じーいんし
- g因子とは、種類の異なる知的課題の成績がそろって相関することから想定される共通の能力で、1904年にスピアマンが提唱し、IQはこのgのよい指標とされます。 詳しく →
- 流動性知能(Gf)りゅうどうせいちのう
- 流動性知能とは、初めて見る問題で規則を見つけ、筋道立てて解く推論力のことで、知識に頼らない図形の行列推理などで測られ、成人期以降は年齢とともに低下しやすい力です。 詳しく →
- 結晶性知能(Gc)けっしょうせいちのう
- 結晶性知能とは、教育や経験を通じて身につけた語彙・知識・技能の総体で、語彙や一般常識の問題で測られ、高齢期まで維持・上昇しやすい力です。 詳しく →
- CHC理論しーえいちしーりろん
- CHC理論とは、キャッテル・ホーン・キャロルの研究を統合した知能の階層モデルで、最上位に一般知能g、その下に流動性推理・結晶性知能・処理速度などの広域能力を置き、現代の知能検査の設計の土台になっています。 詳しく →
- ワーキングメモリわーきんぐめもり
- ワーキングメモリとは、情報を短時間頭の中に保ちながら同時に操作する記憶の働きで、暗算や会話の理解を支え、WISC・WAISでは独立した指標として測られます。 詳しく →
- 処理速度しょりそくど
- 処理速度とは、単純な視覚的判断や作業を素早く正確にこなす力で、WISC・WAISでは記号の書き写しや探索の課題で測られます。 詳しく →
- 行列推理(マトリックス推理)ぎょうれつすいり
- 行列推理とは、縦横に並んだ図形の規則を見抜いて空欄に入る図形を選ぶ課題で、言語に頼らず流動性知能を測る代表的な形式です。 詳しく →
- レーヴン漸進的マトリックスれーゔんぜんしんてきまとりっくす
- レーヴン漸進的マトリックスとは、1938年にジョン・C・レーヴンが発表した非言語の知能検査で、行列推理の問題が徐々に難しくなる構成をとり、文化や言語の影響を受けにくい検査として広く使われています。 詳しく →
- WAIS(ウェクスラー成人知能検査)うぇいす
- WAISとは、16歳以上を対象に専門家が1対1で実施する代表的な知能検査で、全検査IQに加えて言語理解・知覚推理・ワーキングメモリ・処理速度の指標を算出します。 詳しく →
- WISC(ウェクスラー児童用知能検査)うぃすく
- WISCとは、子どもを対象にしたウェクスラー式の個別知能検査で、最新のWISC-Ⅴは5歳0か月〜16歳11か月を対象に、全検査IQと5つの主要指標を算出します。 詳しく →
- 項目反応理論(IRT)こうもくはんのうりろん
- 項目反応理論とは、各問題の難しさ(と識別力)を考慮して受検者の能力θを推定する統計モデルで、正答数ではなく「どの難度の問題に正答したか」から能力を求めます。 詳しく →
- フリン効果ふりんこうか
- フリン効果とは、20世紀を通じて多くの国で知能検査の平均点が10年あたり約3点上昇した現象で、研究者ジェームズ・フリンの名にちなみます。 詳しく →
- 遺伝率いでんりつ
- 遺伝率とは、ある集団の中で見られる個人差のうち遺伝の違いで説明される割合のことで、知能の遺伝率は成人でおおむね50〜80%と推定されていますが、個人の知能が何割遺伝で決まるかを示す数値ではありません。 詳しく →
- 境界知能きょうかいちのう
- 境界知能とは、IQがおおむね70〜84の範囲にあり、知的障害の基準には当てはまらないものの平均より低い状態を指す言葉で、正規分布上は人口の約14%にあたります。 詳しく →
- 知的障害(知的発達症)ちてきしょうがい
- 知的障害とは、知的機能の障害(知能指数がおおむね70以下)が発達期に現れ、日常生活への適応に支障があるために援助を必要とする状態のことで、IQの数値だけでなく日常生活能力や適応行動と合わせて判断されます。 詳しく →
- ギフテッドぎふてっど
- ギフテッドとは、同年齢と比べて著しく高い知的能力や特定分野の才能を持つ人を指す言葉で、IQ130以上(上位約2%)がひとつの目安として使われますが、統一された定義はありません。 詳しく →
- 2E(二重に特別な支援を要する)つーいー
- 2Eとは、高い知的能力と、ADHDや学習障害・自閉スペクトラム症などの発達特性をあわせ持つ状態のことで、能力と困難が互いを隠し合うため見過ごされやすいとされます。 詳しく →
- 正規分布せいきぶんぷ
- 正規分布とは、平均を中心に左右対称の釣鐘型になる確率分布で、IQは平均100・標準偏差15の正規分布に当てはめて表され、85〜115(平均±1SD)に約68%、70〜130(平均±2SD)に約95%の人が入ります。 詳しく →
- 標準化(ノルム)ひょうじゅんか
- 標準化とは、知能検査を人口構成に合わせて選んだ集団に実施して得点の分布を調べ、同年齢集団の平均が100・標準偏差が15になるように換算基準(ノルム)を作る手続きのことです。 詳しく →
- 測定誤差(信頼区間)そくていごさ
- 測定誤差とは、同じ人が同じ検査を受けても体調や集中度、出題された問題によって得点がゆれる幅のことで、IQは1点の値ではなく前後に幅のある範囲(信頼区間)として読むのが基本です。 詳しく →
- 全検査IQ(FSIQ)ぜんけんさあいきゅー
- 全検査IQ(FSIQ)とは、ウェクスラー式知能検査で複数の下位検査の成績をまとめて算出する総合的なIQのことで、指標のあいだの差が大きい場合は、全検査IQだけではその人の特徴をとらえにくくなります。 詳しく →
- 精神年齢せいしんねんれい
- 精神年齢とは、ビネー式の知能検査で、その人の成績が何歳の平均的な子どもに相当するかを表した指標で、比率IQ(精神年齢÷生活年齢×100)の計算に使われます。 詳しく →
- 田中ビネー知能検査たなかびねーちのうけんさ
- 田中ビネー知能検査とは、心理学者の田中寛一が1947年に発表したビネー式知能検査の日本版で、2歳から成人までを対象とし、療育手帳の判定で最もよく使われている個別式の知能検査です。 詳しく →
- メンサ(MENSA)めんさ
- メンサとは、1946年にイギリスで設立された国際的な高IQ団体で、標準化された知能検査で人口の上位2%に入る成績を収めた人が入会できます。 詳しく →
- 空間認識能力くうかんにんしきのうりょく
- 空間認識能力とは、物の形・位置・向きを頭の中で把握し、回転させたり組み合わせたりして操作する力のことで、図形の回転や展開図の問題で測られます。 詳しく →
- 認知能力・非認知能力にんちのうりょく・ひにんちのうりょく
- 認知能力とは、情報を知覚・理解・記憶し、考えて判断するための能力の総称で、IQはその一部を標準化して表した指標であり、意欲・自己制御・協調性などの非認知能力とは区別されます。 詳しく →
- EQ(感情知能・心の知能指数)いーきゅー
- EQ(感情知能)とは、自分や他者の感情を認識し、理解し、調整して行動に活かす力のことで、IQとは測っている対象が異なり、IQのように統一された尺度で数値化されているわけではありません。 詳しく →
- 多重知能理論(MI理論)たじゅうちのうりろん
- 多重知能理論とは、心理学者ハワード・ガードナーが1983年に提唱した、知能を言語・論理数学・空間・音楽など互いに独立した複数の領域としてとらえる枠組みで、g因子を重視する心理測定学の主流とは立場が異なります。 詳しく →
- メタ認知めたにんち
- メタ認知とは、自分の思考や理解の状態そのものを対象としてとらえ、監視し、必要に応じて調整する働きのことで、1979年に心理学者ジョン・H・フラベルが提唱しました。 詳しく →
- ダニング=クルーガー効果だにんぐくるーがーこうか
- ダニング=クルーガー効果とは、成績の低い人ほど自分の成績を実際より高く見積もり、成績の高い人はやや低く見積もる傾向のことで、1999年に心理学者のクルーガーとダニングが報告しました。 詳しく →
- サヴァン症候群さゔぁんしょうこうぐん
- サヴァン症候群とは、発達障害や脳の損傷がある人に、記憶・計算・音楽・美術など特定の領域だけ際立った能力が現れる状態のことです。 詳しく →
- ニューロダイバーシティ(神経多様性)にゅーろだいばーしてぃ
- ニューロダイバーシティとは、ADHDや自閉スペクトラム症などに見られる脳や神経の特性の違いを、欠陥ではなく人間の多様性のひとつとしてとらえる考え方で、1990年代末に社会学者ジュディ・シンガーが広めた用語です。 詳しく →
- 認知予備力にんちよびりょく
- 認知予備力とは、脳に同じ程度の病変があっても症状の出方に個人差が生じることを説明する概念で、教育や知的・社会的な活動を通じて蓄えられ、症状が現れる時期を遅らせると考えられています。 詳しく →
IQの数値はすべて平均100・標準偏差15の正規分布モデルにもとづきます。定義は心理測定学の一般的な用法に沿ってBrainRank編集部がまとめたものです。